ページビューの合計

2012/11/04

シックス・ディグリー理論


僕の友だちの友だちの友だちの友だちの友だちの友だちにバラク・オバマという人がいる。
バラク・オバマとは、もちろん現役のアメリカの大統領のバラク・オバマ。
僕にとっては最も縁遠い人の一人に違いないけど、たった6人を介するだけで、オバマともつながっちゃう。
それが「シックス・ディグリー理論」。

この理論は1960年代に心理学者のスタンリー・ミルグラムが行った実験によって示された。
つまり、あらゆる人が平均して「6次の隔たり」によって相互につながっているということが明らかにされたのだ。

その実験に参加したのは、アメリカのネブラスカ州に住む数百の人びと。
ミルグラムは彼らに、彼らが誰一人として直接知らない人物、ネブラスカ州から1600km以上離れたボストンのビジネスマン宛の手紙を渡した。
実験の参加者たちは、最終的に彼に届くよう、自分のネットワークの中からそのビジネスマンとの関係が近づきそうな知人に手紙を送るよう指示された。
このようにして、手紙が目標のビジネスマンに届くまでに人から人へのステップがどれくらい必要なのかが調査された結果、平均して6つのステップを経ることで目標とする人物に手紙が届くことが分かったんだって。

でも、ミルグラムの実験がアメリカ国内に限定して行われたということもあって、彼の説に懐疑的な学者もいたのだそう。
だったらミルグラムの実験を地球規模で再現しようということになった。
それが2002年というから結構最近の話。
中心となったのは社会学者のダンカン・ワッツと彼の同僚であるピーター・ドッズ、ロビー・ムハンマッドの3人。

彼らはコミュニケーションの手段を手紙からeメールに変更して、実験を実施することに。
3人は98000人を超える実験参加者を募り、世界中の目標(世界13の国々から選ばれた18人のリストの中から無作為に選ばれた1人)に少しでも近づくようにメッセージを送るように依頼した。
結果はまたしても、平均して6つのステップを経ることで目標とした人物にeメールが届いたんだって。
こうしてミルグラムの説が地球規模で再度確認されたのでした。

世界は「スモールワールド」だと証明されたわけだ。
かつての「テレホンショッキング」形式で友達の輪を広げていけば、理論上、どこにだって、誰とだって、つながれるらしい。
しかも今はソーシャル・メディア全盛の時代。
より早く、より簡単に、どこにだって、誰とだって、つながれる、情報が巡る。

It’s a small world after all!!

0 件のコメント:

コメントを投稿